[補足資料]
文部科学省 科学技術政策研究所(NISTEP)のScopus採用に関する補足情報:インタビュー抜粋
(科学技術基盤調査研究室 主任研究官 伊神正貫(いがみまさつら)氏コメント)
大きく分けて以下の3つの理由が挙げられる。:
これまで論文国際比較分析では一種類のデータベースに頼っていたため、得られた結果がデータベースの構造にどの程度依存するかが明らかでなかった。そこで同じ調査をScopusカスタムデータでも行うことで、両者の結果に大きな相違があるかを確認したかった。
最近欧州の政府機関や国際機関においてもScopusカスタムデータの導入の動きが進んでいる。Scopusカスタムデータは欧州の論文データも従来のデータベースに比べて多く含むため、今後、欧州において導入が進む可能性もある。欧州に加えて日本のジャーナルを多く含むこともScopusを採用した理由の一つである。
「日本と主要国のインプット・アウトプット比較分析」の目的は、国際比較性を向上させたインプット・アウトプットデータをもとに、日本、米国、英国、ドイツの論文生産性を分析することであった。Scopusカスタムデータは、アウトプットデータである論文数算出のためのデータソースとして利用した。調査対象期間を1996〜2006年とし、期間A(1996〜1998年)、期間B(2000〜2002年)、期間C(2004〜2006年)の3期間に区切り、3年平均のデータを整備した。研究者数などのインプットデータとの整合性を保つため、アウトプットデータを高等教育部門(大学等)、政府部門(政府研究機関)、産業部門(企業等)、民間非営利部門(非営利民営団体)の4部門に分類した。そのうち本報告では高等教育部門と政府部門について詳細な分析を行っている。
Scopusカスタムデータの主な利用方法:
本分析は科学技術政策研究所が内閣府総合科学技術会議の付託により行ったものである。その結果は、総合科学技術会議や文部科学省において活用されることを想定している。また、カスタムデータによる論文分析は世界でも事例が少ないため、本調査で得られた結果は、今後、同様な分析を行う研究者にも役立つ情報と考える。
(2009年7月実施)